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Aー11.ブレインストーミング(KJ法)


 

『ブレインストーミング(KJ法)』について解説します


アイデアは人の数だけ存在します。多くの意見、アイデアを集めることで現状の把握や問題の追究、課題解決策の立案などの精度を高めることが可能になります。ここではその方法について解説します。

 
(問題解決のフロー図)


(1)意味                                


MECEに近づけるために多くのアイデアを出すことです。ひとりで考えるとMECEにならない可能性もでてきます。それは思い込みや先入観などパターン化した思考が新たな可能性を見つけ難くするからです。3人寄れば文殊の知恵ということわざがある通り、様々な思考を持った複数人で意見を出し合ったほうが新たな可能性を見つけやすくなります。従ってほかの人の意見を聞く、あるいは視点を変えて考える必要があります。


(2)具体例                               


例えば「良いお店の雰囲気」について考えたとします。Aさんは「ハード面」から照明が明るい、清潔感があると回答しました。Bさんは「ソフト面」から挨拶が気持ちいい、笑顔が素敵と回答しました。Cさんは「機能面」からWiFiがある、机が広いと回答しました。いずれも間違いではありませんが、Aさんのみでは気が付かなかった別の視点がBさん、Cさんのお陰で明確になりました。またひとりで考えるときも、自分視点、他人視点、店舗視点で考えるようにするとパターン化した思考に新しい可能性を見つけることができるようになります。

(ブレインストーミングのイメージ)


(3)うまく進めるためのポイント                     


複数人で実施する場合
まずはテーマに対し各人が付箋に思いついたことをどんどん書きこんでいきます。この段階ではアイデアベースなので質より量を求めます。例えば「ひとり10個書くこと」をルールとして予め設定しておけば発言者の偏りは無くなり、なおかつアイデアの量を稼ぐことができるようになります。次に各人が書き込んだ付箋を紙に貼っていきます。付箋を貼る際は先入観を排除するため、公平にじゃんけんで順番を決めると意見をまとめる作業がしやすくなります。最後に集まった意見を項目毎に分類していきます。分類する項目もできるだけMECEに近いほうが良いので、その点を意識した項目にすることが必要になります。例えば別の記事で解説したPEST分析の政治/経済/社会/技術、VRIO分析の価値/希少性/模倣困難性/組織、経営資源としてのヒト/モノ/カネ/情報などは予め決められた項目になります。このように一般的に決められた項目に沿ってまとめていくと頭のなかが整理され理解しやすくなりますのでおすすめします。

ひとりで実施する場合
ひとりで考えると思い込みや先入観などパターン化した思考が新たな可能性を見つけにくくなります。それらを排除するためには別の自分を想定する必要があります。例えば商品について考えると、商品を製造するメーカー、商品を売る販売店、商品を買う消費者の3人が存在します。また消費者のなかには、子供、大人、高齢者など様々な年齢層の人もいます。従って考えようとするテーマに登場してくる様々な立場の人物を複数人設定し、各人物の役になりきって各々の立場で付箋に思いつくことをどんどん書き込んでいきます。あとは複数人で実施するときと同じく各意見を紙に貼り、項目毎に分類していくことでパターン化した思考が解れ、新たな可能性が見つけやすくなりますのでおすすめします。



 
 


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