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Eー7.全従業員に周知すること


 

周知の方法』について解説します


周知は簡単なようでとても難しい取り組みになります。その理由は、単に伝えることではなく、理解と納得を得てもらう必要があるからです。理解と納得を得るためにはそれなりの伝え方が必要になります。伝え方については別の記事で掲載します。ここでは周知の方法としてどのようなものがあるかについてご紹介します。
 


1.周知方法                               


1.定例会(朝礼、夕礼 など)

行政や業界団体からの外部情報のほか、社内の情報、誤認やミスが起こる可能性が低いものの、これまでの状況とは異なる小さな変更(マイナーチェンジ)は、定例会で管理者が管下の作業者に自分の言葉で伝えます。

 
【注意事項】
別の記事にて「管理者が直接伝えられない時は、伝達者を決め、伝えること」と記載しました。作業に直接かかわらない事項の連絡であれば、それで問題ありませんが、作業に直接かかわること、特に4M変更に関しては必ず管理者が直接、管下の全従業員に周知することが必要になります(指揮命令系統の一元化)。
 


2.職場ミーティング

誤認やミスが起こる可能性が高く、これまでの状況とは異なる大きな変更(フルモデルチェンジ)、あるいは作業者が理解に時間を要する変更については、定例会とは別に職場ミーティングを実施し、作業者の理解と納得が得られるまでしっかり内容を伝えます。この場では、作業者が理解していることを確認する理解度チェックの実施や、質疑を行うことで、後々のトラブルを避けることができるようになります。

 
【注意事項】
作業者が一度説明を受けただけで理解できない変更は、管理者であっても十分に理解しきれていない可能性があります。従って、管理者は会社に対し、自分たちの理解と納得が得られるようしっかりと質疑を行うことが必要になります。会社によっては各管理者を集めた会議体で説明することで説明責任を果たしていると安心しているかもしれませんが、一度説明を受けただけでは理解しきれていない管理者もいますので、議事録(説明資料)や会議の録画を各管理者に配賦することをお薦めします。
 


3.掲示

どのようなルールであっても、変更や新たに制定した際は、その内容を一定期間掲示します。掲示物は作業者の意識が低いと読まれませんが、意識が高い作業者にとっては説明を受けた内容について再確認する場になります。何度も読み直すことで忘れないようにする効果があります。

 
【注意事項】
掲示物はできるだけ少ない方が目につきやすくなります。しかしながら、掲示する時期によっては通達が複数発せられ、掲示物が散乱するケースも想定されます。掲示物が多くなると、読み手は数ある掲示物を閲覧することになりますので、必要な情報を見落としてしまう可能性もあります。そのようなときは、新たに掲示した情報には「NEW」と警戒色で識別した札を掲示物の上に貼ることで新たな掲示物を目立たせることができ、情報の見落としを減らすことができます。
 


4.個別指導

検証によりルールが遵守されていないことが判明した際は、該当作業者に対し個別指導を実施します。ヒトは忘れる生き物です。説明を受けた際には理解したと思っていても、あとから理解していないことに気付くケースもあります。尤も、掲示物で確認できたはずですが、意識が低い作業者は閲覧しようとも思いませんので、管理者側の正論は通用しません。大切なことはルールが遵守されることです。掲示物を閲覧しなかったことや、わからないことを管理者に改めて確認しなかったこと、ルールを遵守していなかったことを責めることなく、改めて内容について説明し理解度を高めることに努めてください。

 
【注意事項】
個別指導は、受ける方も緊張します。緊張している状況では、どれほど丁寧に説明しても、頭に入ってこない可能性もあります。話をする前は、相手の緊張をほぐすことを目的に雑談からはいってください(アイスブレイク)。そして相手の表情を見て、リラックスしていることを確認した後に本題にはいるようにすると相手も聞き入れやすくなります。
 


2.周知する内容                             


1.情報の入手

外部情報であれば、行政や業界団体からの通達やホームページ、業界紙などから情報を入手します。また内部情報であれば、様々な委員会が設置されていると思いますので、各委員会でのアウトプット、メールなどから情報を入手します。

 
【注意事項】
情報を入手しても、報告を忘れてしまうケースもあります。解決策は「後回しにしないこと」です。届いた情報はすぐに確認し、忘れないうちに管下へ伝える習慣を身につけてください。作業者は管理者の指示に従っているわけですから、その管理者が忘れていたでは示しがつきません。ご注意ください。
 


2.内容

入手した情報をすべて伝える必要はありません。過去の経験を参考に管下へ伝えるべき情報は何か?まずは伝えるべき情報を整理しておきます。

 
【注意事項】
情報の入手者は責任回避のため、入手した情報はすべて伝えようとします。ひとりのところに届いた1つの情報でも、複数人が情報を伝えると、受け手はその数だけ情報を抱えることになります。掲示と同じように多数の情報が入ってくると、受け手も情報を見落としてしまいます。本来は情報の入手者のところで選別すべきですがそれが期待できないのであれば、自分で選別するしかありません。基本的には4M変動に関することは絶対に伝えるべき内容になりますので、その点は覚えておいてください。緩急をつける習慣を身につける必要があります。
 


 
 


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