
『連携』について解説します
お互いのミスがカバーし合えることもチームワークのメリットのひとつになります。そのメリットを最大限活用するためにはコミュニケーションの強化は欠かせません。しかしながら、作業者のなかには、人と話すことが苦手な者もいるかもしれません。そのような対人関係が苦手な作業者に対しては、管理者との関係構築から始め、順次、各職場でのコミュニケーションが図れるようにサポートすることが必要になってきます。ここでは連携を強化するためのヒントについてご紹介します。
1.連携を良くする
1.管理者がコーチングスキルを身につける
コミュニケーションスキルに「傾聴」「承認」「質問」があります。これはコーチングスキルと同じであるため、管理者はそれらスキルを獲得することで話しやすい環境を整備し、部下との関係を構築することができるようになります。
【注意事項】
管理者をコーチング研修(OFFJT)に参加させます。継続性を持たせる方法として、コーチング研修の受講を昇格条件したり、必要教育の一環として新規管理者教育に組み込むことをお薦めします。また管理者の興味を起こさせることも必要になりますので、幹部が管理者に推奨し、管理者自らの自己啓発で書籍や動画を閲覧してもらえるよう仕向けることも大切です。
2.相手のことを知る
職場ミーティングや目標面談以外に、相手のことを知るための個別ミーティングを実施することで上司と部下の距離感が縮まり、信頼関係の構築につなげることができるようになります。個別ミーティングを通して、相手の”普通の状態”の表情や声、性格が把握できます。そうすると本人のちょっとした変化にも気づきやすくなります。センシティブな問題に対しても早めに把握、対策できるようになりますので、退職防止にも繋がります。
【注意事項】
個別ミーティングは、「1 ON 1ミーティング」「ランチミーティング」などラフ形式で進めます。メンバーの悪いところではなく、良いところを見つけるために行いますので、お互いに心地よい気持ちで話し合いができるよう工夫することが必要です。
3.管理者がチームの構築(仲介)を行う
職場メンバーは学校のように毎年変わるわけではないため、従業員どうしの人間関係は、すでに構築されており、その輪に異動者や新規採用者が入ることはとても難しいことです。ましてや人と話すことが苦手な者にとってはとても怖いことです。管理者が間に入りチームワークを構築していくことが必要になります。
【注意事項】
管理者は工場巡視時や通路、食堂で出会ったとき、積極的に声をかけるようにします。ただ職場での作業時にずっと傍にいるわけではありませんので、メンターを付ける、ムードメーカーにお願いする、現場キーマンにフォローしてもらうなど職場メンバーにも協力してもらうようにします。
4.意見を出すハードルを下げる
人に話しかけることや職場ミーティングで手を挙げることはとても勇気がいる行為になります。控えめな従業員は対面では言い難い、自分が発言したと周りに思われたくない、本当は話したいが忙しそうなので遠慮してしまう など、しっかりした意見を持ちながらも言えない状況になっていることもあります。そのような控えめな人たちのハードルを下げるコミュニケーション方法を考えることが必要になります。
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