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Aー16.問題の把握(具体例)


 

『問題の把握』の具体例について解説します


経営者、学生、主婦の3ケースをつくってみました。詳細はこれまでの解説を参考にしていただき、ここではSWOT分析から導かれる①顕在化している問題 ②潜在化している問題について解説します。

 
(問題解決のフロー図)


「生ハム」を加工販売している経営者A                   


悩み
熟成生ハムはテレビや雑誌で瞬く間に評判となり、これを機会に経営者Aはネット通販を開始した。またイタリアンレストランや百貨店からの引き合いも強まってきた。その結果、生産および販売能力をオーバーし対応が間に合わない状況が続いている。製造は従来の3倍量を新たに仕込み、販売は従業員数を2倍にして対応したが、それでも人手不足は否めない。従業員を募集してはいるがなかなか集まらず、採用してもすぐに辞める状況が続いている。

SWOT分析
外部環境(機会)
外部環境(脅威)
内部環境(強み)
内部環境(弱み)

顕在的な問題
① 明確な販売戦略が無いこと(経営、営業に強い従業員がいないこと)

潜在的な問題
① 熟成生ハムに代わる第2の柱(商品)が無いこと
② 将来のあるべき姿がないこと


「卒業後の進路」を考えている大学生B                   


悩み
やりたい仕事は特にない。これと言った特技や資格もない。人のためになる仕事はしたいが、結局のところどの企業も「顧客第一」を掲げていることから「人のためになる仕事」がよくわからなくなってきている。父親のような会社員にはなりたくないが、仲間が就職活動を進めている姿を見ると不安になり、自分も就職活動を始めようか悩んでいる。

SOWT分析
外部環境(機会)
外部環境(脅威)
内部環境(強み)
内部環境(弱み)

顕在的な問題
① 将来的なビジョン(自分の軸)が無いこと

潜在的な問題
① ストレスを抱え込む(抱え込みやすい)こと
② 職を失うこと


「貯金」を考えている主婦C                        


悩み
積極的に実施可能な節約に励んではいるものの、夫の年収は低く、また主婦Cも仕事をしていないため貯金がなかなか貯まらない。子供に習い事をさせたいと思っているし、長期休暇には一緒に旅行にも行きたいと思っている。一方で食料品の値上げや増税が予定されていることもあり可処分所得はさらに下がるのではないかと心配している。従って節約だけで開業資金を貯めることは無理なのではないかと悩んでいる。

SOWT分析
外部環境(機会)
外部環境(脅威)
内部環境(強み)
内部環境(弱み)

顕在的な問題
① 支出を計画的に管理していないこと
② サロン(店舗)での開業にこだわっていること

潜在的な問題
① ライバルが増えること



問題の把握の解説は以上です。またネタが思いついたら追記します。
 
 


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